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人間はこの世に生まれてきて、成長して成熟して老化して死んで、一生を終えます。 この流れは自然に行われ、誰も食い止めることができないのです。つまり、誰でも年を取り老化します。数え年は食い止めることができません。しかし、数え年齢と実年齢は人によって大きく差が開きます。数え年が同じ70歳でも、見た目60歳未満に見える人がいれば、病弱で80歳に見える人がいます。それは、普段からの生き方、生活習慣、養生の仕方で差が出ると思います。 人間は理論的には150歳まで生きられるらしいです。実際今まで理論寿命を生きた人はいませんが、125歳まで生きた人はいます。 150歳までは欲張りするつもりはないですが、せめて理論寿命の3分の2、100歳まで生きようじゃないか、そのための健康管理を、養生をしっかりやりましょうと、私は訴えています。私自身も100歳まで生きるつもりです。ただ100歳まで生きるのではなく、元気現役で死ぬ寸前まで自分が大好きな仕事をやり続けたいと考えています。せっかく生まれてきた人生ですから、人に迷惑をかけずに、最後まで人に役立つ喜びを味わうことができれば、それは最高の人生ではないでしょうか。 実際、100歳まで元気で生きることはそれほど難しいことではないと思います。日本でも、100歳以上元気で生きる人がたくさんいます。元気で長生きするのは、誰もが思うことですが、思うだけでは100歳まで元気で生きることができません。今から、今日からの食生活、心の持ち方、運動などの養生で老化を緩やかにし、それが結果的に自分の寿命を決めるのです。 西洋医学では、人間は血管とともに老いると考えています。血管が老化して全身に栄養と酸素が運ばれないから、新しい細胞が生まれず、臓器、組織が老化します。 一方、漢方では人間は腎とともに老化すると考えています。腎は生命活動に必要な身体のエネルギー、精気を蓄えるところと捉えています。この精気は全身に血液を送る原動力でもあり、全身の隅々まで血液を送るには腎気が必要不可欠です。 人間が生きるために必要な腎気は、二つの部分からできています。ひとつは生まれてくるときに持ってきた精気です。この先天的精気は一生生きるうちにだんだん消耗して、老化とともに減っていきます。もうひとつの部分は後天的精気で、生まれてから食べ物、呼吸、運動などによって絶えず補給するのです。 確かに生まれつきで元気な人がいますが、これは生まれるとき持ってくる精気をたくさん持ってきたことを意味します。しかし、この先天的な精気だけで寿命は決まりません。いくら生まれるときにたくさん精気を持ってきても、生きるうちに消耗しますから、それを常に補うことが必要です。それが、漢方で言う養生です。 養生というのは、いかに先天的精気の消耗をゆっくりにするか、そして新しい、後天的精気を補充するかのことです。この漢方で言う精気の一部が、今の言葉でいう「免疫力」なのです。老化防止の養生として漢方では補腎薬を用いますが、その中には身体の自己防衛を担っている免疫力を高めることも含まれています。 高齢者の健康問題の多くは腎気不足だと漢方では考えています。腎気を補うことを中心とした健康管理、養生をすれば、私たちは数え年よりずっと若く、生き生きと生活できると思います。身体の自然老化は食い止めることは出来ませんが、生命活動に必要なエネルギーである腎気を補充して、体のバランスを整えて行けば老化を遅らせることは可能です。 |
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